お正月にありがたくおせち料理を楽しめるように、それぞれの食材・料理の意味についてまとめてみました。
＜おせち料理 由来＞
おせち料理の由来は、日本古来に食べられていた「御節料理」という風習がルーツになっています。
「御節料理」は、暦の上の節目に食べられていた料理全般のことを指し、1年で複数回「御節料理」を食べる機会がありました。
季節や周期的・宗教的に節目には、日頃の感謝や願いを込めて、神様にお供え物をして、その下げ物を使って作られた料理を「御節料理」とされ、ありがたい料理のひとつでした。
時代の変化の中で、いつしか年末・お正月の節目に食べる「御節料理」だけが、「おせち料理」として定着しました。
江戸時代頃から、現在のおせち料理に近い形式で、一般的に馴染みのある風習・料理となったと言われています。
＜おせち料理 意味＞
おせち料理の食材・料理には、意味や願掛け・縁起担ぎを持ったものが多くあります。
それぞれの食材・料理の意味を紹介していきます。
■伊達巻（だてまき）
おしゃれ・華やかという意味を持つ「伊達」
巻いた形状は、巻物を表していて、勤勉・文化的な意味が込められています。
伊達巻きは、おしゃれで勤勉な様子を表すおせち料理とされています。
■金団（きんとん）
栗きんとんは「栗金団」という漢字で、金の団子＝黄金の塊を表す料理とされ、金運・商売繁盛の願いが込められています。
■黒豆（くろまめ）
「まめ」な暮らしとの語呂合わせで用いられる黒豆。
現代のマメ＝几帳面という意味合いではなく、昔は「マメ」という言葉は、丈夫・健康的という意味で使われていて、健康的な暮らしができるようにという願いが込められたおせち料理です。
■海老（えび）
長いヒゲが生えて、腰が曲がった姿のエビは、長生き・長寿祈願のおせち料理の食材として用いられます。
■田作り（たづくり）／ごまめ
江戸時代頃には、片口イワシは高級な飼料として田畑に使われていました。
そのため、田作りという料理名になり、豊作祈願の意味を持ったおせち料理とされています。
■紅白なます（こうはくなます）
細く切られた大根・人参の紅白の色合いは、お祝いの際に使われる水引きを表していて、お正月のおめでたい場面にふさわしい料理とされています。
■数の子（かずのこ）
鰊（ニシン）の卵である数の子は、卵・子供の数が多く、子孫繫栄の願いを込めた食材としておせち料理に用いられます。
■昆布巻（こぶまき）
昆布と「喜ぶ」の語呂合わせで使われる食材です。
おめでたく、縁起のよい高級食材として古くから重宝されています。
■たたき牛蒡（たたきごぼう）
ゴボウの地下深くに根を張る様子から、しっかり根を張って堅実に暮らせるようにという願いを込めたおせち料理とされています。
今回は、おせち料理の由来・ルーツや、それぞれの食材料理の意味を紹介しました。
最近では伝統的な料理と、味・見た目が良い現代の料理を盛り込んだおせち料理が人気です。
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